創業9年で年商125億円突破。ビタブリッドジャパンのD2C戦略成功の秘訣は、EC-CUBEの高いカスタマイズ性にあり

株式会社ビタブリッドジャパン

執行役員 事業基盤本部長
小黒 祥平 様(写真左)

システム設計担当者
西守 穣 様(写真右)

美容

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2014年の創業以降、創業わずか9年で年商125億円を突破したビタブリッドジャパン。その躍進を支えたのは製品の良さはもちろんのこと、「原型がないくらい」というほどカスタマイズを施したEC-CUBEの拡張性の高さにもありました。同社執行役員で事業基盤本部長の小黒祥平様と、システム設計担当者の西守穣様に、開発時のエピソードや、今後の展望をお伺いしました。

株式会社ビタブリッドジャパン

2014年創業。D2C(Direct to Consumer)で化粧品やサプリメントを展開。美容シリーズ「ビタブリッドC」は累計販売個数が1,500万個を突破するなど、国内のみならず海外からも高い評価を集めている。創業以来、EC-CUBEを活用している。

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柔軟にカスタマイズできるEC-CUBEのことは、「何でもできるワンダーランド」だと思っている

D2C戦略の成功に向けて、EC-CUBEをフル活用されているとお伺いしました。実際にどのようなカスタムをされてきたのでしょうか?

西守 様:

当社では2014年の創業時よりEC-CUBEを活用していますが、そもそもEC-CUBEには定期購入機能はありませんでした。他の通販カートを使う選択肢もありましたが、やはり自分たちがやりたいビジネスがあり、それを叶えるためにも自由にカスタマイズできるEC-CUBEを選択しました。その結果、D2Cのビジネスとして必須の機能であるLP一体型のエントリーフォームや定期購入、マイページの作りこみなど、自前で作成しました。その他、自分たちの成長のステージにあわせて返品の自動処理、対応履歴の管理など機能追加をしていきました。EC-CUBEでカスタマイズした機能は数えるときりがないほどです。
EC-CUBEはカスタマイズ性が高いので、私たちにとって理想の仕組みをゼロベースから作ることができたんです。今になって考えると無謀な挑戦だと思いますが、最も初期に作成した定期購入のシステムは我ながら良くできたもので、現場の声を聞きながらカスタマイズで機能追加・改善を行ってきており、10年使い続けていますね。自社の運営に沿った最適なシステムになっていると自負しています。

小黒 様:

商品開発、マーケティング、優良顧客の蓄積、システム改善のサイクルをうまく回し、売上の向上につなげられているのは、EC-CUBEをフル活用できているからだと考えています。DBは、もはや原型がないレベルでテーブル構造やカラムを追加して、私たちにとって使いやすい理想のかたちにカスタマイズしています。EC-CUBEのことは、「何でもできるワンダーランド」だと思っていますね。

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カスタマイズ事例

実際にEC-CUBEでカスタマイズされた事例を教えてください。

カスタマイズ事例1:対応履歴メモ管理機能の追加

小黒 様:

当社のビジネスモデルはD2Cなので、お客様とのコミュニケーションを重要視しています。特に365日フル稼働でお客様とやりとりをするコールセンターが、顧客満足度を左右すると考えています。そこで、お客様からどのような声があり、コールセンターがどのように対応したのかを分析することでサービスをより良くしたいという考えから追加したのが、「対応履歴メモ管理機能」です。過去のログを共有できるので、同じお客様からのお問い合わせに別のオペレーターが対応する場合でも、スムーズなコミュニケーションが可能になりました。この機能の追加によって、CRM機能の強化につながったと考えています。

コールセンターは1日の応答率は95%以上を目標としているため、管理画面のUI、UXのカスタマイズには力を入れました。マウス操作が増えると生産性が下がると思い、基本操作は項目のクリックで複数箇所のプルダウンが自動的に入力できるようにしました。これにより、ほとんどの電話対応はオペレーターが通話中に対応できるようになっています。今でも実際に操作している方たちの様子を録画して確認したり、コールセンター側の意見をキャッチアップしたりしながら改善していっています。

西守 様:

EC-CUBEをここまで作り込んで使っている方は少ないかもしれません。この機能では、どのオペレーターが入力して、月間で何件対応しているのかといったデータを取得できるので、分析が容易になります。D2C事業者にとっては重要な機能ですので、EC-CUBEの基本機能にしたら喜ばれる方は多いと思います。

カスタマイズ事例2:BIツールとの連携

小黒 様:

外部サービスとの連携が容易なことも、EC-CUBEの利点だと考えています。当社でもさまざまなサービスを連携させていますが、EC事業者にとって前月の売り上げの把握や今後の売り上げ予測は不可欠ですので、使用頻度が高いのはBIツールです。最初はEC-CUBEのテーブルデータをAccessに連携していましたが、データ容量が増えるにつれていわゆる「2GBの壁」に直面したんです。そこで外部のBIツールを連携し、EC-CUBE内にあるデータを必要に応じてBIツール側で参照できるように構築しました。こういったカスタマイズをスピーディにできるのは、EC-CUBEならではです。

カスタマイズ事例3:フルスクラッチによる定期購入機能

西守 様:

定期購入の機能はEC-CUBEにはないので、EC-CUBEにフルスクラッチで機能を使いするという感じで作成しています。他社のカートも研究したのですが、ブラウザの基本表示をそのまま流用すると、どうしてもスクロールが長くなってしまうことに気がつきました。恐らく、カートを作られている方にとっては共通の悩みだと思います。そこで当社ではまず、いかに一画面に情報を集約させるかを考えました。コールセンターで使用しているモニタのサイズに合わせて、管理画面を一画面で見られるように調整しました。使わない機能は表に出さないように徹底したため、表示させる機能の取捨選択には苦労しましたが、利便性の高いものになったと自負しています。コールセンターは対応時間が命ですからね。1日数千件対応していますから、この数秒を改善するというのはとても意義があることです。そして、その小さな改善やかゆいところに手が届くカスタマイズができるのがEC-CUBEの良さだとも言えます。

小黒 様:

定期購入のお客様にお届けするチラシや冊子などを管理する同梱ツールも、最初は倉庫側のSaaSで管理をしていましたが、自社で管理できるようにEC-CUBEをカスタマイズしました。顧客であったり商品であったり、さまざまな単位でのABテストが柔軟に実施できたので、リピート率の向上につながっています。

ビタブリッドジャパン 定期購入画面

ビジネス成功の秘訣は、小さくはじめて大きく育てること

今後の抱負を教えてください。

小黒 様:

これまで大小合わせて毎月7、8件は並行して開発していますが、エンジニア目線では、フルスクラッチで作れると言われると際限なく作りたくなってしまうものです。しかし現状すでに受注レコードが1000万IDを超えているので、要件定義や保守運用までのコストを見込んだ提案ができるようになる必要があります。上流工程になるほどビジネス感覚を持っていないと仕事が進みませんので、実現したいこととコストのバランスを考える場面が多くなります。コスト的な部分でビジネス感覚を兼ね備えたエンジニアになれると、業界的に重宝されると思いますし、上流工程の最前線をビタブリッドジャパンから発信していきたいと考えています。

当社では開発にあたり、最初からオーバースペックに作りすぎず、小さくはじめて当たったら大きく育てるという方針で進めています。作ったシステムがどれぐらい売上につながるのかは永遠の課題ですが、失敗しても最小限で抑えられるように、ミニマムな開発からはじめてみようという戦略です。

現状、当社の商品のことは広く知っていただけるようになったと思っています。今後、力を入れたいのは、ビタブリッドジャパンという企業自体を知っていただく機会をより増やし、好きになっていただくということにも力を入れていきたいと思います。そういう意味ではEC-CUBEのコミュニティにも貢献していきたいですね。
引き続きEC-CUBEを活用しながら、さまざまなチャレンジを続けていきたいと思います。

執行役員 事業基盤本部長 小黒祥平 様
システム設計担当者 西守穣 様

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