新型コロナウイルス時代におけるネットショップ運営者の心構え

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2020年初頭に世界中に広まった新型コロナウイルスの影響で、私たちの生活は一変しました。

会社勤めの人は可能な限り在宅勤務を余儀なくされ、コンサート、スポーツ、映画館、劇場など、多数の人が集まるイベントでは入場人数が規制されたり、未だに通常通りの開催状況には戻っていません。

ビデオ会議アプリのZoomでミーティングをするのが日常になってきた最近では、テレワーク関連のサービスや商品の需要が増えました。

そして、不要不急の外出を自粛されている現在の状況では、消費者はなるべくオンラインで買い物を済ませようとする傾向もあります。

このような状況に対応すべく、ネットショップ運営者は普段と少し違った姿勢で取り組んでいくことが必要です。

今回の記事では、どのような点に注意すればいいのかを具体的に見ていきたいと思います。

商品ラインナップの見直し

「不要不急外出の自粛」と言ってまず想像するのは、旅行、レジャーでしょう。

米シアトルにあるソフトウェア会社Stacklineは、2020年3月と1年前(2019年3月)のデータを比較して、売上減少が著しい商品カテゴリーのランキングを発表しました。

  1. スーツケース -77%
  2. ブリーフケース -77%
  3. カメラ -64%
  4. メンズ水着 -64%
  5. ウェディングドレス -64%
  6. メンズフォーマル -62%
  7. レディース水着 -59%
  8. サーフィン用スーツ -59%
  9. 子供用スポーツグッズ -59%
  10. ジムバッグ -57%

これを見ると、旅行、レジャー関係のグッズが影響を受けているのは一目瞭然です。この調査はアメリカのものですが、おそらくどの国でも似たような傾向があるのではないでしょうか。

日本では3月に本格的に感染が拡大し、やや落ち着きを見せた今でも、なるべく人との距離を置く「ソーシャル・ディスタンス」という新たな生活スタイルが定着しつつあります。

室内着、家庭内で使えるグッズ、家族が家で一緒に遊べる商品などをトップページで特集として取り上げているサイトも少なくありません。

MUJI 無印良品は、サイトのトップページで、「おうちで、はたらく 在宅ワークへ心地良く取り組む、くらしのコツ」という特集で、インテリア、ファッション、コーヒーなど、普段から無印が扱っている幅広いジャンルの商品を無理なく自然にアピールしています。

「コーヒーブレイクで、ほっと、ひといき」というコピーと商品の紹介、そして、お昼にコーヒーを飲んだ後は短い昼寝をすると「覚醒効果を最大限に引き出す効果がある(下のスクリーンショット)」というピンポイントアドバイスも、効果的です。

ゴリ押しスタイルの宣伝ではなく、豆知識を提供しながら商品をさりげなくアピールしています。

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心遣いが感じられる文面

在宅勤務、外出自粛など、今、人々は新たな生活スタイルに慣れようとしていると同時に、そんな環境に不満を感じている人も多いと思います。

しかし、もし自分の扱っている商品が、在宅でイライラしている人の気持ちを少しでも和らげることができたら嬉しくなりますよね。

何かとネガティブなニュースが多い中、家で楽しく過ごせるお手伝いをしているような心遣いが感じられる文章を書くことが大切です。

必要なことだけに予算を投資する

普段は頻繁に広告を出している会社も、このような時勢ではかなり自粛せざるを得ません。メール送信ツールをお使いで、送信数によって料金が増えるタイプであれば、送信数を減らして、しばらくは料金の低いプランで運営していく方が賢明かもしれません。

情報を正確に伝える

コロナウイルス感染の状況は常に変化しています。国内で商品の配達に遅延が生じるだけでなく、海外の業者を利用しているネットショップの場合、海外の工場での感染、交通状況により、発送に影響が出る可能性もあります。

ホームページ、メール、SNSなどで、お客様がオーダーした時点で配達にどれ位の時間がかかるかのかを、できる限り正確に伝えるようにしましょう。

今から長期的なプランを

多くの人は今、在宅を強いられ、普段より時間に余裕のある方も多いと思います。

これからネットショップを開業しようとしている方、すでに開業した方も、新型コロナウイルス感染の状況が落ち着いた時に備えて今から長期的な計画を練っておきましょう。

この記事を書いた人

石黒 洋平

旅行愛好家。ラトビアの自然と文化シーンに惚れ込み現在首都のリガに在住。海外の最新EC情報を日本の読者の皆さんに向けご紹介。

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