ジャムの法則-適切な情報量が購買率を上げる!?
EC-CUBE公式アドバイザーに
ご相談いただけます
EC-CUBEプラチナパートナーの株式会社アイディーエス なかむらです。
皆さまは、これまでに商品を購入するときに、色や味など規格の選択肢が多くある時よりも、選択肢が少ない時のほうが、結果的に購入したという経験はございませんでしょうか。
それは、「ジャムの法則」が関連しているかもしれません。
本日は、「ジャムの法則」についてお伝えしていきたいと思います。
“ジャムの法則”とは?
まず初めに、ジャムの法則とは、どのような法則でしょうか。
これはアメリカの心理学者シーナ・アイエンガーが実験により下記の法則です。
この法則は、下記のような定義がされています。
選択肢が多すぎると、選べなくなってしまう心理現象
のことです。「決定回避の法則」とも呼ばれています。
引用・参考:https://asu-yoku-laboratory.com/jam-study
シーナ・アイエンガーは、次のような実験を行いました。
被験者を2つのグループに分け、試食販売を行いました。
この試食販売時に、グループごとにジャムの品揃え(味を6種類、24種類など)を異なるものにし、購入の傾向を調査いたしました。
結果として、味の種類が少ない「6種類」のグループのほうが「24種類」のグループより売れた
という結果になりました。
この実験により、「選択肢が多くなれば多くなるほど、購入率が低下する」という説を立証しました。
以上から、選択肢が多いことは、良いことと考えられていましたが、選択肢が多すぎることは、一概に良いとは言えないことが、分かりました。
つまり、場合によっては、選択肢が多すぎることは、お店側にとって不利益になる場合がございます。
このようになった原因はいくつか考えられますが、大きく二つが考えられています。
- 脳への負担の高さ
- 決心を鈍らせてしまうこと
1.脳への負担の高さ
選択肢が多いということは、「選択・決心」するという決定する行為が要求されます。
この「選択・決心」という行為は人間にとって脳のエネルギーを多く使用します。
そのため、選択肢が多い場合、脳が無意識に負担がかからないようにするため、適切な検討がしづらくなり、決められなくなったことが一つの原因だと考えられています。
2.決心を鈍らせてしまうこと
人間は「損したくない」と考える傾向があります。
そのため、選択肢が多い場合は、「もっと良いものがあるかもしれない」という心理に陥りやすく、購入する「選択(決心)」を鈍らせてしまいます。
以上、二つの原因より、結果として、選択肢が多いことが、購入率の低下に繋がったと考えられました。
EC-CUBE公式アドバイザーが、ツール選びからサイト制作、マーケティング・セキュリティの領域までアドバイスいたします。ご相談窓口はこちら
活用場所
本記事の「ジャムの法則」は、ジャム売り場だけにしか活用できないかといいますと、そうではないと考えます。
「ジャムの法則」は、マーケティング、webサイトの構成(UI)に大いに活用できると思われます。
ECサイトでは、商品一覧などで、一ページにたくさん商品情報を伝えようとしてしまう傾向があります。
しかし、この「ジャムの法則」に基づいて、表示する選択肢を適切にコントロールすることで、より効果的なサイトを構築できるようになります。
そして、より良いサイトを作ることは、売り上げUP↑に繋がります!
ちなみに同じく情報量の観点で、以前紹介した、「マジカルナンバー」にも関係しているかと思います。
もしよろしければ、合わせてご一読いただけますと大変嬉しいです。
https://tsubo.ec-cube.net/2018/12/06/9168
注意点
上記をお伝えすると「では、情報量を少なくしよう!」と思われるかもしれません。
しかし、どの商材でも表示を少なくすれば良いかというと、そうではありません。
商材の特性やニーズによっても差がございます。
例えば、自販機で15種類のドリンクから一つ選び購入する場合と、15種類の保険を選び、そこから一つ契約をする場面をイメージしていただけると分かりやすいかもしれません。
以上から、より良いECサイトにするためには商材の特性とユーザーニーズを合わせて検討し、このジャムの法則を意識したUIの工夫が必要となります。
サイトの特性にあったものを採用することで、より、サイトの売上UPに繋がると思います。
そして、本記事がECサイトの売上に貢献できますと幸いです。
まとめ
- ジャムの法則とは、選択肢が多すぎると、選べなくなってしまう心理現象のこと
- 実験では、選択肢が多すぎると購入率が下がることを証明した。
- 商材の特性とユーザーニーズを合わせてジャムの法則を意識したUIの工夫が必要。
参考図書:中村和正 (2018)『「買わせる」の心理学 消費者の心を動かすデザインの技法61』
参考URL:https://ideasity.biz/law-of-jam-marketing
さて、
弊社はシステムインテグレータで、ECサイト構築のプロフェッショナルですが、ただ構築するだけでなく、「売上を上げてナンボ」の名の下に、収益を上げるECサイト構築します。
構築後の広告・キャンペーン等のプロモーション、各施策まで踏み込み、お客さまとともに収益向上の実現に向けて全力サポートをお約束します。
「収益を上げたい」と思っているネットショップ運営の方のご相談をお待ちしております。
まずはお気軽に何でもご相談ください。
他の記事もご覧ください
-
ネットショップ開業に必要な8つのステップ
オンラインショッピングの比率が高まる中、ネットショップを開業してみようと思う個人事業主・フリーランスの方も多いのではないでしょうか? しかし実際に開業を検討すると、ネットショップの開業手続きは手間がかかりそう ネットショップをオープンするまでに何をする必要があるかわからない そんな不安のある方も多いかと思います。今回の記事ではネットショップ開業の手続き、販売開始までにやるべきことを8つのステップでわかりやすく解説します。これからネットショップを開業するか検討したい、という会社員の方にも参考になれば幸いです。
-
ECサイトの構築ガイド/作り方と手順や費用もご紹介
「これからECサイトを構築することになったが、何から手をつけたらよいかわからない」「ECサイトをリニューアルすることになったが、どのパッケージを使えばベストなのかわからない」「ASPカート、パッケージ、オープンソース、フルスクラッチの違いや特徴がいまいち理解できていない」とお悩みのご担当者は多いのではないでしょうか?この記事ではECサイト制作・構築のステップ、よくある困りごとと対策などを解説していきます。ECサイトをこれから立ち上げる予定の方、リニューアルを検討している方にとって何かひとつでもお役に立てば幸いです。
-
ECサイトのリニューアルを成功させるコツ!手順、タイミング、注意すべき点を解説
ある調査結果では、80%の企業が現在使っているECプラットフォームに不満を感じているようです。そこで今回の記事では、ECサイトをリニューアルするタイミング、リニューアルの手順、注意すべきことや成功のポイントを解説していきます。「これからECサイトをリニューアルしたいが、失敗したくない・回り道をしたくない」と考えている方のヒントになれば幸いです。