ECサイトで使われている行動経済学 3選

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行動経済学

最近CMでも見かけることがあると思いますが比較的新しい学問として2017年頃から注目を浴びるようになりました。
行動経済学とは「人間は必ずしも合理的には動かない」という考えをもとに、合理的ではない人間の行動に焦点を当てている学問です。
行動経済学の理論はECサイトにおいても非常に多く使われているので
今回はその中でも3つ紹介します。

1,コンコルド効果

ある対象に、このまま金銭的、時間的投資を行い続けても損失しか生まないと分かっていながら投資を中止することができない心理現象のことを言います。
ちなみにコンコルド効果の由来はイギリスとフランスで共同開発した超音速旅客機コンコルドから来ています。コンコルドは開発が終わっても採算が取れないことが分かっていながら今までに投資したコストを考えるとやめられなくなり開発を続行し、大赤字を出しました。

活用例

例えば購入金額に応じてランク付しているサイトの場合、「あと〇〇円でプラチナ会員!!」などの見出しがあると顧客は「あと〇〇円分の商品を購入しよう」といった心理が働き、プラチナ会員になると「せっかくプラチナ会員になったから引き続きこのサイトで購入しよう」といった心理も働きます。
これらはまさしくコンコルド効果に当たります。

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2,フレーミング効果

伝え方や表現方法を変えることで同じ事柄でも違った印象を与えることができる心理現象のことを言います。
フレーミング効果における有名な実験を紹介します。

問1
アジアで発生した怖い病気で、600人の死者が出ると予想された。この病気から一般市民の健康を守るために、次の2つの治療法から1つを選ばなければならない。
A この治療法では、200人の命は、確実に助かる。
B この治療法では、600人の3分の1が助かるが、残りの3分の2は助からない。

問2
アジアで発生した同じく怖い病気で、600人の死者が出ると予想された。この病気から一般市民の健康を守るために、次の2つの治療法から1つを選ばなければならない。
C この治療法では400人の命が、確実に助からない。
D この治療法では、600人が死ぬ確率が3分の2で、死者が1人も出ない確率が3分の1である。

出典:マッテオ・モッテルリーニ (2009) 『世界は感情で動く -行動経済学からみる脳のトラップ-』 紀伊國屋書店出版

実験の結果、問1では多くの人がAを問2では多くの人がDを選択しました。
しかし、A~Dのどれを選択しても結果はどれも変わりません。
この実験で、人は同じ結果でも表現が変われば意思決定も変わることが分かりました。

活用例

「2日間限定セール!!」
「48時間限定セール!!」
上記の例では「48時間限定セール!!」の方が顧客に「あと48時間しかない」といった心理を働かせ、購買を促すことができます。

3,アンカリング効果

最初に印象に残った言葉や数字が後の判断や行動に影響を及ぼす心理現象のことを言います。アンカリングは船が錨(アンカー)を下ろすとその周りしか動けなくなる比喩として使われています。
例えばあなたが遅刻しそうになっているとします。相手に「30分遅刻します」と言い、実際は10分の遅刻の場合と30分の遅刻の場合、同じ遅刻でも10分の方が印象はいいですよね。この場合は相手に「30分」という錨(アンカー)が下されている訳です。

活用例

例えば(通常価格) ¥50,000- → (価格)¥20,000- という表記があった場合、通常価格が相場の値段かどうか分からないのに安く感じますね。
ただ、通常価格や、相場を顧客が知っている場合、アンカリング効果は発揮されません。

以上、ECサイトで使われている行動経済学の理論を3つ紹介しました。
日常やマーケティングで使える行動経済学の理論はまだまだたくさんあるので調べてみてください。

この記事を書いた人

エム・エー・ディー 広報チーム

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